ヒトでないものを夢見るすべての人へ

漫画などでよくある人間の精神的進化について。

結局、漫画でもアニメでもSFでも、現在の人間の精神構造以上のものは描けない(書いたとしても読んでいる人間が理解できない)ので、精神的進化と言ってもせいぜいテレパシーとか、胡散臭い宗教的愛とか、ネットで人類が接続して上位意識(これがまた曖昧)程度の描写に留まっていた。

しかし現在の人間からいきなりテレパシー云々とか上位意識とかいっても飛躍しすぎなので、いくらSFと言えども説得力がなさすぎて非常に残念なものが多かった。

人類の精神的進化(例えば自我や言語を獲得したような)をきちんと筋道立ててSF的に発展させていきたいと昔から思っていたのだが、それにはまず根本的な発想の転換が必要ではないだろうか。

それは、精神的進化というものは思考や概念を突き詰めた先にあるのではなく、もっとごく単純に『人間というハードウェアに変化が起きたときに起こるもの』であるという事実だ。

自我や言語の獲得も、脳のメモリの爆発的増大なしに語れないし、手が自由になったこと、同種個体との協業の必要性という極めて物理的要因から発生したものだ。

だから、もし次の人間の精神的進化があるとしたら、それは360度回転する義手を装着したときとか、あくまで物理的要因があり、それによって生存に関する変化が起こったとき以外にありえないであろう。

(一番ありそうなのは、物理的肉体を捨てて仮想世界で生きるような選択を人類がしたときだろう)。

高度に発展した科学は魔法と見分けがつかないと言われるが、それでもある程度は説得力のあるSFを読みたいなぁと思ったのでした。