えげつない洗脳テクニック

自己啓発セミナーの手法で面白いものがあったのでメモ。
自己啓発セミナーとは、つまるところ民間の簡易洗脳セミナー。下記は最初のステップ。

1:解凍。これまでの自分を否定させる。手段としては、まず非日常空間に放り込む。肉体的疲労で思考力を奪う。さらに誰しも心が弱い部分があるので、そこを突き感情を揺さぶり、自己否定させる。

この過程に囚人のジレンマゲームを用いた面白い手段があった。

○赤黒ゲーム
2チームに分かれ、赤マークと黒マークを6回戦出し合い、得点を得たり減らしたりするゲーム。
ここでは、「より多くの得点を得るよう」言われる。
それぞれのチームは、別室で1回戦ごとに赤を出すか、黒を出すかチーム内で協議する。相手とは話せない。

2チームが出し合うマークによる点の増減は以下の通り。

赤と赤なら両者マイナス1  赤-1 赤-1


黒と黒なら両者プラス3 黒+3 黒+3 


赤と黒なら、赤はプラス2、黒はマイナス2  赤+2  黒-2


このゲームが行われると、参加者はマークが違えば得点でき、同じであっても相手も同じ減点という小リスクの赤を好んで選んでいくようになる。
まさに囚人のジレンマ展開だ。

だが、これがこのゲームの「引っ掛け」で、このゲームは相手に勝つようには言われていない。


自チームが「より多くの点を得る」ためには、ただひたすら相手を信頼して黒を出し続けることがベストになる。

ここで主催者は、参加者に「あなたたちは相手を疑い、出し抜くことばかり考えて、信頼を忘れていませんか?」などと利己主義を責め、自己否定に導いていく。

利己主義というのは絶対誰にでもあり、当たり前のことだ。しかし元々コミュ障害の参加者たちにはこれが効き皆しょげかえる。なんとも実にえげつなくも上手い手法だのうと感心した。

囚人のジレンマなどのような非零和ゲームにおいての最大利益戦略は協調なのだが、ゲーム理論知らないで経験からそれを導ける人なんていねぇよなぁとおもた。