世界が失われるということ

言葉にすれば消えちゃう関係なら、言葉を消せばいいやって思っていた。

 

これはまあ、萌えアニメの歌詞なんだが、何気にすごいことを言っている。

次第に言葉が失われていき、同時に世界も失われていく筒井康隆の実験小説みたいだ。

残像に口紅を - Wikipedia

 

なんでそんなことを書いたのかというと、年末、ボケた祖母の見舞いに行ったのですよ。

祖母はもうかなりボケていて長くない。孫の顔も分からない。夢と現実、過去と現在が混同していて、弟と孫がもう混在している。

 

そして「ずらし、圧縮」といった夢特有の機能も顔を見せていて、

なるほど、これが「無意識は構造化されている」ということかと、となかなか興味深かった。

 

たぶん、祖母の中では多くの言葉が失われ、残った言葉たちが必死に形や音の類縁性を頼りにネットワークを維持しようとしているのだろう。

 

これが世界が失われるということなんだな、と思った。ただ、それだけ。