46歳までフリーターだった栄光なき天才

今はラノベ全盛ともいえるが、江戸時代ぐらいにはすでに今と似たような怪異譚とか結構書かれている。南総里見八犬伝とかも実にラノベっぽいでしょ。

 

中国でも近い時代に聊斎志異という怪異譚小説が描かれている。幽霊や花の精や狐(当然見た目はかわいい女の子)にモテモテハーレムファンタジーから泣かせる話まで、今のラノベの原型といってもいいほどでクオリティが非常に高い。

聊斎志異 - Wikipedia

んで、この作者の蒲松齢という人の経歴が面白い。名家ながらも没落しつつあり、さらに複雑な家庭事情。いわゆる神童であるが、県試・府試・道試にすべて首席合格しながらも、その後の科挙に落ち続けた

蒲松齢 - Wikipedia

初めて廩膳生(奨学生)に選ばれたのは46歳にもなってから。そして71歳の時にやっと貢生の名誉を与えられた。

 

現代で例えると、天才と呼ばれつつ司法試験に落ち続けて46歳までフリーター。46歳から公費で支援されながら受験を続けるがやっぱり落ち続け、71歳でやっと名誉職(頑張ったで賞)を得るという感じ。普通ならみじめな現実に引き裂かれてしまいそうなものだが、蒲松齢は良い意味で現実逃避が上手だった。そして魅力的なダメ人間だった。

 

ようするに、彼自身がラノベ主人公みたいだから面白いのだ。かつては神童で、国を背負う官僚になることを期待され、自身もそれが夢だったのに、いつの間にか物語に魅了されオタクなダメ人間まっしぐら。はっきり言ってこれは堕落である。科挙受験生が何の役にも立たないライトノベルをひたすら書いているのだから。

 

でも現実に押し潰されるでもなく、空想に逃避しきるのでもない。妙に飄々としているが斜に構えるでもなく、やっぱり妙な情熱に溢れている。そして堕落も極めれば素晴らしいものになると証明してくれたダメ人間なのである。

 

そういう彼の生きざまを見ると、某ゲームの名台詞が思い出される。

「さあ、堕落する準備はOK?」

 

そしてこれは全く関係ない別ゲームだが、こんなん笑ってまうやろwww

「この歳まで自宅警備一本――――!?」

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