短距離走と長距離走を比べて、短距離走の方が早いという愚かな話

日本の大企業の2倍の初任給を中国の大企業が出せるという事実に、リアルに日本の衰退を感じた。 | Books&Apps

 

外資は簡単に首切りしてあとは知らんぷりするのに、これはあまりに単純すぎる比較だ。日本の正社員の給料は確かに安いが、その代わり滅多なことでは首を切られないという安定性メリットがある。

 

これは短距離走(高給だがすぐ首切り安定性ゼロ)と長距離走(薄給だが長期的安定性がある)を比べて、短距離走の方が早い優秀というような愚かな比較である。

 

もちろん、短距離走がいいのか長距離走がいいのかは人によるし、結論が出せるような種類の話ではない。

それに一見、この超魅力的な短距離走には実に多くの罠がある。外資ではハイレベルな結果をすぐ求められ、これに即応えられないと「You're fired!(お前はクビ)」

もちろん再チャレンジのチャンスなどはない。外資は君を成長させ育てる意志などサラサラない。さらに景気が悪くなってきたり、世界戦略の都合上問題があれば、本人に責任はなくとも首切りされる恐れが高い。

 

結局のところ、雇用の安定性、失業率を考えず、賃金のみに着目しても意味のないことである。外資としては、日本人がバタバタ失業しようがどうでもいいことなので、雇用の安定性などは気にしない。日本企業がそれを真似すれば確かに給料は上がるだろうが、失業者が多発し内需にも影響することは間違いない。

 

ちなみに現在の日本の失業率は2.8%という驚異的な低水準である。これがどういう意味を持つのか、我々は考えなければならない。少なくとも言えることは、高賃金で安定性のある夢の仕事など存在しないということだ。